神戸で国内には生息してない外来種のバッタが発見されて話題になっています。
調べてみると日本国内では未確認種ということで、どうやら船で日本に運ばれてきた可能性が高いということなんですね。
近くには神戸港のコンテナヤードの近くということですからどうしても完全に防ぐというのは難しいのかもしれませんね。
ここで問題なのがこのバッタと同じ種類のバッタによって海外では綿やイネなどの農業被害が出ているということなんです。
もし日本で繁殖して大量発生ということになると農作物に大きな被害が出る可能性があるということで大きな問題にもなってくる可能性があります。
ということでこの外来種バッタの名前や特徴から危険なのかなどを見ていきたいと思います。
神戸で見つかった外来種バッタの名前や特徴
神戸で見つかった外来種バッタの名前は
という名前でバッタ科ツチイナゴ亜科になり、「Cyrtacanthacridinae(サバクトビバッタ)(Cyrtacanthacridini族)」の大型バッタの一種のようです。
亜科:Cyrtacanthacridinae(サバクトビバッタ)
族:Cyrtacanthacridini
属:Chondracris
種:Chondracris rosea「コンドラクリス・ロゼア」
まずツチイナゴ亜科というとトノサマバッタに似ていて成虫の体長はオスが5cm、メスが6cmほどとなっています。
写真はツチイナゴ
サバクトビバッタも成虫のオスの体長は40-50mm、メスの体長は50-60mmということで同じような感じです。
ただ、神戸で見つかったコンドラクリス・ロゼアは鮮やかな緑色で体長約8センチということで少し大型になります。
バッタで8センチっていったら結構大きいですよね。
お札の縦の長さが7.6cmということでそれよりも少し大きいということです。
サバクトビバッタの危険性と農業被害
というところで、ここでCyrtacanthacridinae(サバクトビバッタ)という名前が出てきましたけど、このサバクトビバッタって聞いたことありませんか?
アフリカやインドなどで大量発生して大きな農作物に被害をもたらしたとメディアでも紹介されているあのバッタです。

地球上の陸地面積の約20%となったらもう相当ですよね。
いろいろな農業被害がある中でもトップレベルに危険なのかもしれません。
2020年7月には中国でバッタが大量に発生し約8096ヘクタールの土地が被害を受けているというのがメディアで紹介されていました。
これも「サバクトビバッタ」です。
サバクトビバッタの生息地はアフリカのサハラ砂漠、アラビア半島、インド北部などだったのですが、中国にも押し寄せてもう生息地がどんどん広がっているということですね。
ちなみに神戸市の総土地面積が55,703haということで8096ヘクタールと考えると7分の1くらい影響が出る計算になりますね。
もし日本で大量発生したらヤバイことになるということがわかります。
ちなみにコンドラクリス・ロゼアの生息地はインド、中国、インドシナ、マレーシア、台湾に生息しているようです。
日本は島国なので普通ならなかなか日本には入ってこないのですが、島国の台湾にも生息しているということでちょっと気になるところですね。
今後の日本での農業被害は
2020年7月の中国でのバッタ大量発生のときにも日本にも襲来するのでは?という報道が多く出ていましたけど、現時点では特に被害などの情報は出ていませんね。
そして、今回は船で海外から運ばれてきたということのようなので
・繁殖していないかどうか
がポイントになるかと思います。
海外でのサバクトビバッタの被害を見てみるとやはり大量発生というところが問題ですから、もし何匹も見つかったり、繁殖しているということになるとこれは危険です。
今のところ1匹しか見つかっていないようですが、こういったところに関しては今現在調査されているようですね。
ちなみに2021年1月13日には小樽でも外来種のバッタが確認されていて、朝鮮半島や中国、ロシアに分布する「ディエストラムメナ・コレアーナ」というバッタのようです。
まとめ
今回見つかったのは神戸の外来種バッタの名前はChondracris rosea「コンドラクリス・ロゼア」です。
そして、海外で農業被害が多く報告されているサバクトビバッタと同じ種ということです。
まだ日本では1匹しか確認されていませんが、これが繁殖したり、大量に発見されるということになるととても危険ですね。
なるべく海外からの侵入を防いでほしいですね。
ということで神戸の外来種バッタの名前は?今後の日本での農業被害は?についてでした。