富士通に所属する鈴木健吾選手が2月28日のびわ湖毎日マラソンで2時間4分56秒の日本新記録で優勝しました。
これまで日本のマラソン界でいうと前日本記録保持者(2時間5分50秒)の「大迫 傑選手」や「設楽 悠太選手」が有名ですが、鈴木健吾選手のこれまでのマラソンのベストタイムが2時間10分21秒からの突然の日本記録ですから驚きです。
というところで鈴木健吾(富士通)がマラソンで日本記録が出た理由はなぜというところで見ていきたいと思います。
鈴木健吾(富士通)がマラソンで日本記録が出た理由はなぜ
では鈴木健吾(富士通)がマラソンで日本記録が出た理由はなぜなのか見てみたいと思います。
・35キロ給水のスパート
・練習の虫(スタミナ)
・筋トレで体幹を強化
ポイントはこの5つかなと思います。
当日のコンディション
9:15時点のコンディションが
湿度57%
気温7℃
風1.2m
ということで湿度、気温もよく、風もほとんどなかったということでかなりコンディションが良かったということなんです。
これは今回の第76回びわ湖毎日マラソンの他の選手の記録をみてもわかります。
順位 | 氏名 | タイム |
1位 | 鈴木 健吾 | 2:04:56 |
2位 | 土方 英和 | 2:06:26 |
3位 | 細谷 恭平 | 2:06:35 |
4位 | 井上 大仁 | 2:06:47 |
5位 | 小椋 裕介 | 2:06:51 |
6位 | 大六野 秀畝 | 2:07:12 |
7位 | サイモン・カリウキ | 2:07:18 |
8位 | 菊地 賢人 | 2:07:20 |
9位 | 聞谷 賢人 | 2:07:26 |
10位 | 川内 優輝 | 2:07:27 |
2時間6分台が5人、7分台が15人とかなり好記録が出た大会でした。
これまで歴代タイムで2時間6分台以内を出した選手が6人、7分台を出した選手が18人ですから今回のびわ湖毎日マラソンで倍近くに増えたことになります。
それだけ条件(コンディション)が良かったということが言えると思います。
毎年外国人選手も多く出場していて外国人選手が上位独占が多かったですけど、今回は日本人選手(サイモン・カリウキ選手は日本の会社に所属)しか出場していなかったので、もしかしたらペースを乱されることなく走れたのもあるかもしれませんね。
35キロ給水のスパート
鈴木健吾選手がスパートを行ったのが35キロの給水地点です。
本当は残り5kmの37キロ地点でスパートを考えていたらしいのですが、この時鈴木健吾選手は給水を取れなかったんです。
そこで他のトップ争いをしていた2選手が給水を取っている間(スピードが落ちる隙をついて)にスパートしたんです。
その後の後半はゴールまで1km2分台の早いタイムを連発して走っていたので、「もしこれが37キロ地点でスパートしていたら・・・」、「給水を取れていたら・・・」、この日本記録は出ていなかったかもしれません。

しかし前半も結構速いタイムで入ってきて後半さらにタイムを伸ばして最後まで走り切るスタミナとロングスパートはスゴイですね。
練習の虫(スタミナ)
大学時代は練習の虫で一人で走りにいって食事の時間にも帰ってこないことがあったそうなんです。
相当に練習していたようです。
その練習が今のスタミナにつながっているということは間違いないようですね。
筋トレで体幹を強化
緊急事態宣言などもありマラソンが中止などになる中で、週1回は筋力トレーニングを行い体幹を強化してきたということなんです。
これが上半身のブレを減らし無駄な動きがなくなったことでタイムにも直結したということのようです。
鈴木健吾選手はもともとケガが多かったということで、この体幹が筋力強化とともにケガ予防にもなったのかもしれませんね。
鈴木健吾選手の次の試合が試金石か!?
私もマラソンが好きでよく見るのですが、マラソンでスゴイ記録を出した選手が次に出場した大会ではかなり記録を落とすということもよく見てきました。
当然コースもコンディションも変わるので仕方ないところはありますが、その中でも安定して上位でフィニッシュする選手もいます。
例えばコンスタントに順位も上位で記録を残している選手というと日本人では大迫 傑選手などになりますが、それほど多くないように思います。
そして、鈴木健吾選手も日本記録が出て、大事なのは次の試合かと思います。
この次に出場する大会がどこなのかまだ分かっていませんが、ここで好記録を出せば本当に日本のマラソン界のトップ選手になるのかなと思います。
鈴木健吾(富士通)のプロフィール
ここで鈴木健吾選手のプロフィールも紹介しておきます。
名前 | 増田 信之(ますだ のぶゆき) |
生年月日 | 1995年6月11日 |
年齢 | 25歳(2021年3月1日時点) |
身長 | 163cm |
出身地 | 愛媛県 |
出身大学 | 神奈川大学 |
まず身長は163cmと比較的小柄なんです。
大学は神奈川大学で駅伝でも強豪校の一つですね。
大学3年生のときには箱根駅伝では花の2区で区間賞を獲得しているほど実力があったわけですね。
そして、ハーフマラソンの自己記録は4年生の時で1時間01分36秒というタイムで日本の歴代でも100位以内入る記録ですし、
2020年に出した10000mの記録は27分49秒16ということで日本歴代35位あたりのタイムということでスピードもあるということがわかります。
日本記録は条件も揃ったかもしれませんが、まだ25歳ですしこう見るとかなり期待してしまいますね。
まとめ
鈴木健吾選手はびわ湖毎日マラソンで2時間4分56秒の日本新記録で優勝したわけですけど、知らなかった方も多いと思います。
それも当然これまでのマラソンのベストが2時間10分21秒だったわけですからね。
ただ、ハーフマラソンや10000mの記録などを見てもこれからがとても楽しみな選手ということがわかります。
そして、何といっても今回のびわ湖毎日マラソンではなかなかのハイペースでレースが展開されていて、後半もそのペースが落ちるどころかラストもスピードが落ちず35km~40kmも14:39秒、最後の100mも17秒というスピードで走っています。
やはり世界の選手と対等に戦うためにはラストのタイムが重要だと思いますが、鈴木健吾選手はラストもスゴイタイムで走っています。
これを考えても、次戦が試金石になるとは思いますが、とても楽しみでなりません。
東京オリンピックは出られませんが、パリオリンピックではメダルを期待したいですね。
ということで鈴木健吾(富士通)がマラソンで日本記録が出た理由はなぜでした。